■ □3月9日 東急4沿線DAN歩 第2回蒲田駅周辺 案内:金光秀尚氏
今日は都内東急沿線DAN歩の第二回、蒲田駅周辺を歩いた。今では高層住宅街のイメージが強い地区であるが、昔は六郷用水に支えられ、梅の名所としても知られた田園地帯、大正期からは近代工業が栄えた街だったという。それらの工場は今では移転もしくは撤退し、広大な敷地後の殆どが高層住宅になっていた。国産タイプライターの黒沢商店の工場は敷地内で工員と家族も生活した跡は富士通のモダンな建物が建っていた。今も一部残る国鉄の電車区を挟んでお花畑の中に建っているような大倉陶園、高級ガラス器の各務クリスタルが並んでいたそうだ。JR線路を越えた東側には東洋オースチンのエレベータ工場や三省堂の一貫生産の印刷工場、そして新潟鐵工所の船用エンジン工場と近代工業の大工場群があったとのことで、とても現状からは想像もつかないが、さぞ壮観であったことであろう。駅前には松竹キネマが約9千坪の撮影所を持っていた。今は区民ホール地下にジオラマが展示されていて、往時を偲ばせる。戦前大船に移転してしまったが、映画「天地のキネマ」の「蒲田行進曲」の影響もあってか、私なぞは蒲田と言えば直ぐ「映画」を連想する。一時は工場移転で、ア
イデンティティーを失った感じのする蒲田であったが、今は京急駅周辺の整備も進み、国際空港羽田の玄関口として、新な飛躍と発展がありそうな気がした。(栗山)