■ 6月16日 第4回社会科見学『法務省・旧本館と刑事裁判傍聴』
社会科見学第3回『法務省旧本館と刑事裁判傍聴』に18名で行ってきました。集合の桜田門駅5番出口が赤れんが棟前。平成6年に重要文化財に指定されている赤れんが棟の外観は写真でもわかるように見事です。 明治時代は旧司法大臣宿舎大食堂だった法務史料展示室へ。そこで職員の方から赤れんが棟の誕生から関東大震災にも耐えた建築技術などの説明を始め、我が国が明治の初めから最も急がれた司法の近代化への歴史がわかるように、法典の編纂、外国人の貢献史料、明治時代の著名な事件史料などの説明を受けました。バルコニーへでると昭和20年の戦災で残ったところと復原改修された所がよくわかります。最後にみんなで記念写真撮影。
午後は、弁護士会館10階の会議室へ。2名の弁護士の先生から刑事裁判傍聴の注意などの説明があり、10人と8人の2グループに分かれ裁判所の別々の法廷へ案内してくれました。テレビでは見るも全員が初めての体験、少し緊張。
「ワイセツ物DVD等販売」の裁判。この法廷は傍聴席が50席、左右にテレビ2台設置されており、中央上に裁判官その下に書記官、右側に弁護士、その前に被告人、両脇に2人の刑務官、左側に検察官が位置している。この法廷では裁判員裁判もあるそうである。裁判官が入廷すると起立の声に傍聴席も全員が起立、礼をして着席。いよいよ開廷である。 被告人の人定質問、検察官の起訴状朗読、被告人、弁護士の被告事件の陳述が始まった。被告人が21年間タクシー運転手だった事、乗客だった身体障害者とのトラブルで退職したこと。仕事がなく所持金も底をつき、日当1万円余の仕事だと声をかけられて悪いとは思ったがワイセツ物DVD等販売店の一人店長をずるずるとやったことなどの陳述があった。立証、検察官の論告、10月の求刑後、弁護士の弁論、被告人の最終陳述、弁論終結の後、5分休憩。5分後、即時結審で裁判官の宣告は、10月の懲役、2年間の執行猶予でした。前科ない初犯の事件だったのであっという間の結審でした。それにしても検察官の起訴状朗読や裁判官の話など早口で何を言っているのかわからなかったの声もありました。 もう一つの8人のグループは覚せい剤取締法違反裁判だったそうです。 終了後、弁護士会館会議室に戻り二弁護士と質疑応答。皆さんからたくさんの熱心な質問がありました。 今日は大変貴重な体験してとても有意義でした。