■ 2007全関東大学ジムカーナ選手権決勝
5/26 開催 全関東学生ジムカーナ(浅間台SL)
    
最高気温が30℃を越えようという猛暑のなかでの開催となった今大会は前日の激しい雨による路面への影響が心配されていたのだが、むしろ選手及びスタッフの健康管理の方がむしろ重大な心配ごとになってしまった。去年の大会時はすでに梅雨入りをしていたことに比べれば、条件は良いといえるかも知れないのだが、決して楽勝というわけではないことは言うまでもないだろう。

 今回は22チーム(2チーム棄権。本当は24チーム)の参加があり上位入賞の常連校を含む多くの関東地区の大学生が参加した。それだけのことがあってかパドック設営場所はゲートオープンとともにまさに場所取り合戦と化し、おかげでピットスペースがかなり限られてしまい、ピット作業がスムーズにできないほどであった。このような時、やはりスタッフが大勢いたら……とか、こんな細かいところまで計画が必要だったのか!!などと考えてしまうのである。


青山学院大学自動車部 主将 加藤祐樹氏 へのインタビュー 

1、今回のリザルトですが思うところを率直に聞かせてください。

不本意でした。今回は、いつも以上に準備に余念がなく、選手が実力を発揮できることを非常に期待していたのですが、予期せぬトラブルが足を引っ張る結果になってしまいました。

2、今大会に向けてどのような準備をし、またそれをふまえた各選手の手ごたえと印象

車両に関しては、ホイールハウス内の溶接増し、塗装しなおし、フロア補強、インテーク周りの組み直し、ブレーキキャリパーオーバーホール・・・とにかく根本的な部分に焦点を当てた準備をしました。しかし、直前の練習1回目ではエンジン息継ぎのトラブルが発生し、原因を予測して対策したのですが、本番の最終走者で同じトラブルが発生してしまいました。
選手の方は、直前の練習で、試合車を使って十分走りこむつもりだったのですが、前述のトラブルのせいで想定していた練習ができませんでした。2回目の練習では練習車のシビックとシティを投入しましたが、今度はこちらのシビックにミッショントラブルが発生。結果、満足にシビックを走らせることができずに本番に臨むことになりました。ただし、選手の力量に関しては、去年1年間の経験、2月のジムカーナ合宿を経て、確実にコンペティティブになってきています。勝てるチームになるには、信頼性のあるクルマを準備できる体制を作る、これに集約されてくると強く思っています。

3、自身の課題点、他の選手を客観的にみた時の課題点をどう考えていますか?

ドライバーとしての自分に関しては、確実に進歩していると自信をもっていますが、だからこそ練習不足は否めません。これに関しては水野、黒子も同様でしょう。しかし、AGACが抱える問題は、車両面であると強く認識しています。その点で、車両担当の私としては、まともなクルマを準備して選手達に充実した練習をさせる環境を用意できる体制になっていない現実に大きな課題を感じています。資金がない中で、工夫してきちんとしたクルマをどうやって仕立てるか?これが自分のみならずAGACの現在の課題です。

4、今大会で得られた収穫はなんですか?

部員が増え、本番のチームメンバーの組織的行動ができるようになったことで、この部分が学生ジムカーナにとっていかに重要かということ、また今まで以上にクルマを綿密に整備しなければ、ポテンシャルアップどころの話ではないということも痛感した一方で、今後のAGACの課題をはっきりさせる結果となったと考えています。部員が増えたことで、大会のみならず遠征が楽しい!と感じたことも大きな収穫です。

5、今大会を踏まえて、今期の自動車部のポテンシャルについてお聞きします

・成績アップは時期的なこと、力量的なこと、双方はどれぐらいを目標にし、またいけるとお考えですか?

現在、新試合車を探していて、できれば夏の全日本戦に投入したいですが、これが実現すれば、トップ10は現実的な目標となるでしょう。しかし、やはり根本的な整備体制が出来上がっていない以上、トラブル発生と対処の面で不安が残ります。逆にいえば、きちんとしたクルマが用意できれば、いいところにいけるのではないかと考えています。いずれにしろ、今シーズンはいずれかの大会で団体トップ6に入ることを目標にしています。

・もはや車両のポテンシャルは限界まで来ていますか?

現在の試合車は、今のままでは戦えるような状況ではなくなりつつあります。フロアをはじめ多くの部分が寿命を迎えているからです。しかし、大がかりにはなりますが、しかるべき対策をすれば、まだまだ走れるのではないかと私は考えています。

6、部活全体のシステムに改革していくべき点はなんだとお考えですか?

去年までは少ない人数の中手探りで活動をしてきたため、よりよい成績をあげたり、充実した活動を展開するにはどうすればいいか、といった議論が後回しにされていた部分がありました。今年からはそのような議論が最優先となります。クルマ作りの体制、組織体制、すべてを見直し議論する必要があります。それには、部員全員がこのことに関心を持って、積極的に行動してくれないことにははじまりません。この意識面での刷新も含め、部活のすべてを改革する必要があると考えています。

7、今年度の自動車部の雰囲気はどうですか?

素晴らしいです。部員が少ない時期が長く続き、その間、部活を楽しむことそのものが困難になりそうな時期もありましたが、ようやく本来の楽しい自動車部が帰ってきたのではないかと考えています。今年からは、もっと多くのイベントに参加したり企画したりして楽しい部活にしていきたいと思います。

【RESULT】
コース: 浅間台SL 天候:Fine  /路面:Dry  気温:29℃ 路面温度:--℃

順位/団体順位./ドライバー/所属校/1走目/2走目/個人TIME
1/5/牛島 祐樹/立教大学/1 0.07/59.33(PT)/1 0.07
2/6/安井 洋介/東北大学/1 2.49/1 0.39/1 0.39
3/2/相田 英亮/慶應義塾大学/1 1.59/1 0.41/1 .0.41
4/1/木村 好秀/中央大学/1 2.31/1 0.76/1 076
5/3/大野 浩一/千葉工業大学/1 1.5/1 0.8/1 0.8
6/8/松本 悟/上智大学/1 3.56/1 0.39/1 0.39

27/12/加藤 祐樹/青山学院大学/1 .5.42/1 14.03/1 5.42
39/12/水野 慶亮/青山学院大学/1 9.71/1 7.13/1 7.13
40/12/黒子 貴仁/青山学院大学/-/1 7.64/1 7.64

加藤 A048 EG6シビック 青山学院大学
水野 A048 EG6シビック 青山学院大学
黒子 A048 EG6シビック 青山学院大学